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2018/4/26
日蓮宗次期管長に菅野日彰氏(大本山池上本門寺貫首) 5月9日就任奉告式

日蓮宗管長表.jpg 日蓮宗の内野日総管長(総本山身延山久遠寺法主)の管長任期の満了に伴い、第54代管長に大本山池上本門寺(東京都大田区)の菅野日彰貫首(80)を推戴することが11日、管長推戴委員会で決まった。5月9日に宗務院で就任奉告式が執り行われる。任期は4年。

 18日の全国宗務所長会議で中川法政宗務総長は、内野管長から「管長職は現任期までとし、今後は身延山の山務に専念したい」との意向を受けたことを報告。宗憲で任期満了の2週間前までに次期管長を推戴する規定があり、11日に同委員会が開催された。16日に菅野貫首が就任の意志を伝え、次期管長に決定した。

 就任奉告式前日の5月8日に菅野貫首の大僧正叙任式典が宗務院で執り行われる。身延山祖廟への参拝は就任奉告式後の同10日の予定。

 菅野貫首は、昭和12年北海道生まれ。立正大学仏教学部宗学科卒。昭和43年初行成満。昭和48年に宗立谷中学寮寮監に就任。平成14年に久遠寺布教部長に就任するまで同学寮寮監を務め、教育・人材育成に尽力した。浄延院(東京都台東区)住職、本山海長寺(静岡市清水区)住職を歴任し、平成27年に大本山池上本門寺に晋山。同29年には、東京都仏教連合会会長に就任した。

 布教師として一般への布教教化の他、唱題行の指導やその指導者の育成でも知られ、本門寺貫首就任後も一般に向けて毎月「法話と唱題行の会」を開催するなどして教化活動に取り組む。著書に『法華経・永遠のおしえ―全28章解説と唱題行』(大法輪閣)などがある。

2018/4/26
真宗教団連合、50周年に向け共同宣言 「われら」の共感から共生へ

 浄土真宗10派でつくる真宗教団連合は18日、「誰一人取り残されることなく、共に生きることのできる世界を目指す」などとする共同宣言を発表した。2020年に迎える結成50周年に向け連合としての意志を改めて示したもので、各派間の連携強化や他団体との協力関係構築にも力を入れるとしている。(続きは紙面でご覧ください)

2018/4/26
真如苑が都心に文化スペース「半蔵門ミュージアム」 運慶作「大日如来」を公開

2<真如苑>ミュージアムの様子.JPG地下1階のミュージアム。中央奥に大日如来坐像が置かれている 真如苑(伊藤真聰苑主)が東京都千代田区にある友心院の一部に建設中だった「半蔵門ミュージアム」が完成し4月19日から一般公開が始まった。運慶作とされる重要文化財の大日如来坐像はじめ両界曼荼羅、醍醐寺伝来の不動明王坐像などの密教関連美術のほかガンダーラの石仏などを展示。18日には関係者を招いての内覧会とレセプションが行われた。

 内覧会の記者会見で水野敬三郎館長(東京芸大名誉教授)は学生時代に運慶作品に魅せられて日本美術史研究に入ったと回想しながら、「東京で唯一、運慶作品に常時接することが出来る場所として、多くの人たちに鑑賞していただきたい」と抱負を語った。

 学芸員の岡野寛徳氏は施設と展示品を紹介しつつ、「他の美術館と比べて決して広くはない。小規模ながら開かれた施設となればと思っている」と語った。真如苑社会交流部の平島進史氏は所蔵する美術品は特に収集したものではないと言い、「多くはさまざまな縁を通して所蔵することになった作品。そのため美術的価値の高い作品が多いわけではないが、宗派・ジャンルを超えた作品群がある。仏教美術の寛容性、多様性を感じていただければ有り難い」と意図を説明した。

 真如苑は2008年3月、ニューヨークのオークションに出されていた運慶作とされる大日如来坐像を競り落とした。美術関係者からは「海外に流出しなくてよかった」と評価する声も上がった。

 その大日如来坐像が常設展示される半蔵門ミュージアムは、地下1階・地上3階。地下1階がミュージアムで「ガンダーラの仏教美術」と「祈りの世界」が常設展示となる。スペースの奧に本尊のように大日如来坐像が安置されている。期間限定の特集展示は現在、「神護寺経と密教の美術」を行っている。

 1階は受付と小ギャラリー、2階はラウンジとマルチルームがあり、マルチルームでは運慶仏写真とエックス線パネルを展示中。3階はシアターおよびホールを配置。開館時間は午前10時から午後5時30分。毎週月曜と火曜が休館。入館料無料。場所は半蔵門駅4番出口すぐ。

2018/4/26
中台僧侶「漢伝仏教訪日団」 大正大学で日中台合同法要

1大正大.JPG大正大学礼拝堂で日中台の僧侶が般若心経を唱えた 日中平和友好条約の締結(1978年)から40年を記念し、中華人民共和国(中国)と中華民国(台湾)の高僧ら130人による「中華漢伝仏教訪日代表団」が16日から22日まで来日。関西・関東の名刹や教団を歴訪した。19日には東京都豊島区の大正大学(大塚伸夫学長)を表敬訪問。合同法要を実施して交流を深めた。

 大塚学長は挨拶で、設置4宗派の宗祖である最澄・空海が中国に留学して天台学や密教を日本に伝えたこと、法然も中国浄土教から強い影響を受けていると述べ、「中華漢伝仏教に御恩があるといっても過言ではなく、切っても切れない深い繋がりがあります」と千年以上の歴史的な日中仏教交流を強調。従来、同大は中国仏教協会と文化・学術交流をしてきたが、今回新たに台湾の中華人間仏教連合総会との縁もできたことに深く感謝した。

 続いて雅楽部の奉納演奏があり、4宗派の学生がそれぞれの法要を厳修。真言宗智山派は四智讃、天台宗は十方念仏、真言宗豊山派は錫杖経、浄土宗は念仏一会をし、意味を丁寧に説明した。最後は代表団が主導し、学長と大学教職員らが随喜しての般若心経合同法要を営んだ。

 代表団団長の湛如法師(中国仏教協会副会長)は大正大学について、戦前に教授だった荻原雲来の『漢訳対照梵和大辞典』が今なお世界的に評価が高いことや、現代でも大塚学長ら第一線の仏教学者を擁していることを賞賛。「1955年、当時の中国仏教協会副会長だった趙樸初先生が広島で行われた原水爆禁止世界大会に参加した時、椎尾辨匡学長にビザをお願いして発給していただくことができました。日中友好宗教者懇話会会長の小野塚幾澄先生も教授としていらっしゃいました」と、大正大学と中国仏教協会の深い縁を振り返って一層の友好を誓った。

 副団長の慧傳法師(佛光山寺常務副住持)は教団が大学による人材の育成を重視しており、台湾だけでなくアメリカなどにも大学を創立していることを語り、留学や学術交流を大いに期待。「和」の精神で中国・台湾・日本の仏教界が一致して人々の心を清めていくことを願った。

 中国と台湾の僧侶が合同で日本に来訪するのはきわめて異例。中国側の僧侶はおよそ20人で、台湾側の多くは佛光山の僧侶だった。一行は21日、群馬県渋川市に建立された佛光山日本総本山の法水寺の落成式にも参加。佛光山は台湾の新仏教教団だが、開祖の星雲大師が中国仏教協会と友好関係を持っていることでも知られる。

2018/4/19
西国三十三所草創1300年 長谷寺で記念法要厳修

西国霊場①.JPG十一面観音の宝前で草創1300年を奉告する田代化主 観音霊場三十三カ寺を巡拝する日本最古の巡礼道「西国三十三所」の草創1300年を記念する大法要(西国三十三所札所会主催)が15日、奈良県桜井市の第八番札所・真言宗豊山派総本山長谷寺で田代弘興化主(同派管長)を導師に厳修された。同日を「4月15日=良いご縁」として、「日本巡礼文化の日」に制定。毎年、札所をあげて巡礼文化の普及・振興に努めていくことになった。

 午前10時、小初瀬山の若葉を法雨が潤す中、西国霊場各札所の山主らが急勾配の回廊を上がって舞台造りの本堂へ入り、本尊・十一面観音立像の宝前で草創1300年を奉告。豊山派要職者や札所先達ら約300人に加え、大勢の参拝者も結縁した。

 西国三十三所は、近畿2府4県と岐阜県に広がる総距離約千キロの観音霊場。奈良時代前期の養老年間、大和長谷寺開山の徳道上人が冥土に赴き、閻魔大王から霊場開創を託されたのが起源と伝えられる。「『この世の中には自分のことばかり考えている人が多い。(観音の)札所を巡るように世間に説きなさい』と徳道上人が閻魔大王から言われた日から1300年。今も〝人は人と共に生きている〟と伝えていかなければならない」(田中良宜・記念事業広報委員長〈六角堂頂法寺執事〉)

 田代化主は表白で、西国霊場の縁起を読誦。1300年にわたって人々を仏道に導いてきた巡礼信仰のますますの振興を祈念した。副導師の鷲尾遍隆・札所会会長(第十三番札所・石山寺座主)が慶讃文を奉読。西国巡礼の功徳を讃歎した。

 法要後に、峰覚雄・記念事業実行委員長(第三十番札所・宝厳寺管主)が挨拶。「日本における巡礼文化は長谷寺に始まったと言っても過言ではない。観音の思いやりの教えを広めることで、人々が幸せになる。『観音の慈悲の心を今一度、社会に流布しなさい』という徳道上人のお声が聞こえてくる」と追慕した。

 星野英紀・豊山派宗務総長が、万感の思いを込め謝辞。「(1300年の時空を超え)観音様と徳道上人、私たちが同じ時間の中に過ごせたという法悦を深く感じた」と感慨深そうに話し、「これから二十数年間にわたって進める(長谷寺の)大修復事業を前に、今日の記念法要で大きな力を頂いた」と述べた。

2018/4/19
超宗派の過疎問題連絡会が報告会、伝統が残る地域は法事継続 石川・能登で調査

過疎問題連絡会 能登地方調査報告④.JPG調査の報告をする浄土真宗本願寺派総合研究所の那須公昭研究員 浄土真宗本願寺派など7宗派や大学が石川県の能登地域で行った寺院や門信徒の実態調査の報告会が6日、京都市下京区の大谷派しんらん交流館で開かれた。転出者への働きかけが重要との見方が示されるとともに、地域に家族がいなくなったときの寺院との関係性といった課題も浮かび上がった。

 転出者の帰省理由を調べると、仏事の割合が高いことが分かった。葬儀では8割近くが帰っていたが、法事では7割を切っていた。県内に住む場合は帰省の割合が高く、石川・富山両県外の遠方では低かった。寺院に求めることは、法事や葬儀が約98%と圧倒的に高く、個人的な相談に乗ってもらう場所としては約37%で最も低かった。

 こうした結果から、転出者は地域社会の維持に貢献できると位置づけた上で、寺院へのニーズを強みに近距離(50㌔圏内)に住む転出者の参加を見込んで、告知などで法事の参加を呼びかける必要があるとした。しかし、地域に家族がいなくなった場合、帰省の機会が失われると指摘。墓の問題や寺院との関係性などを課題に挙げ、転出者への対応が寺檀関係の持続を左右すると訴えた。

 過疎地域では法事が続きにくい傾向があるが、今回の調査では33回忌以降も続ける寺院が8カ寺と半数近くあった。このうち告知をしなくても続く寺院が4カ寺あった能登島では、結婚して地域外へ移住した女性が実家に帰り、寺院に参拝する「こんごう参り」の習俗を現在も維持。伝統を保っている共同体では、法事は住民も参加し続きやすいことも分かった。
次回7月の調査では、能登島の「こんごう参り」についても詳しく調べる予定だ。

 調査は昨年8月25~28日、同県七尾市仏教会の5宗派20カ寺(大谷派8、本願寺派6、曹洞宗4、日蓮宗1、高野山真言宗1)と能登島の門信徒などを対象に、超宗派でつくる「過疎問題連絡懇談会」が実施。本願寺派、大谷派、高野山真言宗、真言宗智山派、臨済宗妙心寺派、曹洞宗、日蓮宗の7宗派と龍谷、大谷、静岡の3大学がアンケートを行うなどして調査した。

 臨済宗妙心寺派の久司宗浩・宗門活性化推進局顧問は、今後、寺院と住民の意思疎通や信仰の培養をいかに図るかが大きな課題になると述べ、「一宗一派の発想では乗り越えられない。この懇談会で仏教の隆盛を導く道筋を見出していけたら」と話した。

 同会に新たに全日本仏教会と真宗教団連合、天台宗、真言宗豊山派が加わり、加盟数は14教団4大学3団体となった。

2018/4/19
台座から18メートル「鹿野大仏」 日の出町・寶光寺が建立、戦没者や被災者を供養

大仏①.JPG住職二代にわたる悲願だった大仏 東京に大仏のニューフェイス登場―。西多摩郡日の出町の曹洞宗寶光寺の裏山に18メートルの「鹿野大仏」が建立され、11日の開眼供養から一般公開された。評判を聞いた大勢の人で連日拝観道はいっぱいに。新しく誕生した大仏ということで、像の前には小さな誕生仏も置かれ、参詣者は灌仏で祝した。

「毎日、2~3千人は拝観に来られていて、職員もお昼ご飯を食べる暇がないくらいです」と笑顔で語るのは八坂良秀住職。参詣者の求める御朱印に嬉しい忙しさを感じている。大仏は約40年前、先代の故・八坂昭道住職が全戦没者・災害犠牲者の供養のために発願したもの。その遺志を継いだ八坂住職は、東日本大震災の追悼の意味も込め2013年から造立をはじめ、このほど完成となった。寶光寺は明治時代末期に火災により伽藍が全焼しており、以後少しづつ復興を歩んできたが、この大仏の完成により住職二代の悲願が達成された。

 台座も含めた総高18メートルは奈良の大仏とほぼ同じ高さ。青銅の威厳ある色彩が山の中で映える。「鹿野大仏」の名はこの地域の温泉に大勢の鹿が傷を癒しに来たという伝承に基づくが、もちろん「インドのサールナートにも絡めています」(八坂住職)。台座の「鹿野大仏」の文字は愛媛・瑞應寺住職の楢崎通元氏によるもの。

 施工は翠雲堂(台東区)で、仏師は渡邊雅文氏。像本体の費用は約4億円だが、それ以外に参道整備などへの負担もあった。八坂住職は「裏山は完全に林でした。でも切り開いてみると本当に眺めが良くて東京が一望できます。山桜も見ごたえがありますし、秋には植えた紅葉もきっと素晴らしく色づくでしょう。多くの人に参拝していただければ嬉しいです」と期待する。

 拝観料は無料。JR武蔵増戸駅から徒歩30分。

2018/4/12
第42回正力松太郎賞 本賞に田端義宏氏(日蓮宗)と小原智司氏(曹洞宗)、奨励賞に東海林良昌氏(浄土宗)

②正力賞 田端2(修行).JPG「海辺のつどい」の本堂での修行体験の様子 公益財団法人全国青少年教化協議会(全青協)が主催する第42回「正力松太郎賞」の本賞に日蓮宗永昌寺(青森県鰺沢町)の田端義宏住職と曹洞宗西光寺(愛知県豊橋市)の小原智司住職が選出された。今年から青年奨励賞が廃止され、本賞の候補に上がった個人・団体を表彰する「奨励賞」に浄土宗雲上寺(宮城県塩竈市)の東海林良昌副住職が選ばれた。報告会・表彰式は5月31日に東京都港区の東京グランドホテルで開催する。

 田端氏は、1968年から半世紀にわたり、小学4年生から中学3年生を対象とする「海辺のつどい」を開催してきた。子どもたちは、堂内でのお勤めや唱題行、1時間以上もの正座の修行等を体験する。

 2泊3日の団体生活を通して感謝の心や宗教的情操、何ごとにもくじけない心、仲間と共に活動することの大切さ、自主自立の精神を育む。企画・指導・運営がОB高校生などによって行われるのも特長で、責任感のある自立した大人としての資質を養う場ともなっている。長年にわたり仏教精神に基づく地道な青少幼年の教化活動とその普及が評価された。

 小原氏は、1986年から海外新興国において貧困や差別といった厳しい状況に置かれた人々への支援活動を行ってきた。「日本・スリランカ禅仏教協会」の事務局長を務め、2004年にスリランカ初の曹洞宗寺院「瑞慶山永雲寺」を建立。同年のスリランカ大津波では、同寺を拠点に災害支援を行った。

④正力賞 小原.JPGスリランカの西光寺幼稚園で園児に語りかける小原氏 水月会、シャンティ国際ボランティア会、日本ミャンマー友好協会、SOTO禅インターナショナル、ライオンズクラブの会員としてスリランカ、ミャンマー等からの要請を受けて、76の幼稚園建設に関わり、中国とミャンマーにも1校ずつ小学校が寄贈された。自身も全額出資してスリランカ国内に西光寺幼稚園、日東山幼稚園、小原幼稚園を建設。アジア仏教国の教育振興に努め、地道な国際的な子ども支援の功績が評価された。

 奨励賞を受賞した東海林良昌氏は、地域において介護者支援組織「ケアむすび」代表として介護者の孤立を防ぎ、介護当事者の精神的な支えと休息の場を目的とした活動をしている。
東日本大震災では、自坊を避難所として開放。仮設住宅への訪問や被災者の心のケアに努めた。「慈悲の実践」としての活動に共鳴する僧侶とともに仏教者の社会参加を推し進め、仏教の縁起に基づく、苦しみに寄り添う活動が評価された。

受賞者のコメント

視野広い人間を育成…田端義宏氏
 色々な形で青少年に関わり、50年ずっと続けてきました。仏教界だけじゃなく、日本にとっても若い世代の育成は大事だという思いでやってきました。AI(人工知能)が出てきていますが、そうしたものが出てくるほど、心が大事になる。新しいものだけではなく、古いものを大事にできる幅の広い視野を持った人間の育成が必要と思っています。所属する日蓮宗でも青少年の育成に関わる寺院を800カ寺作ろうという動きがあります。同じように活動なさる方々の励みになり、青少年への活動が広まればありがたいと思います。

現地の人に良い印象が…小原智司氏
 アジアの貧しい子どもたちの様子を見たことで活動を始めました。初めて幼稚園や学校を建てたのが25年前になりますが、当時通っていた児童も今では30歳になっています。
 子どもたちは意外といろんなことを覚えています。日本人が建てた学校で勉強した、と言って良い印象を持ってくれます。そういうことって大事なんだろうと思います。この受賞を機に国際協力や教育活動を大勢の人に知ってもらいたいと思います。

2018/4/12
日蓮宗・立正大学が協賛「夢さがし作文大賞」 応募総数1万1千点超える

3日蓮宗夢さがし.JPG受賞者に記念品を手渡す中川宗務総長 産経新聞社主催、日蓮宗と立正大学学園が協賛する「全国小中学校 夢さがし作文大賞」の表彰式が3月27日、東京都内のホテルで行われた。小中学生に夢を持つこと、夢を叶えることの素晴らしさを啓発するための企画で、日蓮宗は宗祖降誕800年、立正大学学園は大学開校150周年記念事業として協賛した。応募総数は1万1442点、大賞から佳作まで16人が賞に輝いた。

 大賞に輝いたのは、小学生部門は徳島文理小学校1年生の折本諒真さん、中学生部門は白河市立白河第二中学校3年生の加藤慶大さん。折本さんは警察官になりたい夢を元気いっぱいに書き、加藤さんは美容師として活躍する祖母への尊敬を綴った。

 審査員の中川法政宗務総長は「私も小学校の時に作文で将来、政治家になりたいって書いたんです」と披瀝。国や自治体の政治家にはならなかったが、僧侶として厳しい修行を重ねて宗務総長になったことで夢をかなえたと語りかけ、「乗り越えられない試練はないし、望んだ夢は必ず実現します」と子どもたちを激励した。元ワールドカップ日本代表の北澤豪さんは他者へのリスペクトが込められた作文を褒め称えた。

 加藤さんは受賞の挨拶で、優秀な兄弟と比較されてプレッシャーをいつも受けていたことを告白。しかし、作文投稿後に病気を患った祖母が、もう一度店に立ちたいとリハビリに励んでいるのを見て「兄たちを羨んでいた自分を恥ずかしく思いました」と述べ、自分も祖母にとっての美容師のような、一生をかける価値のある仕事に出会いたいと語った。

 大賞には次回以降も協賛を続ける。松井大英伝道部長は当初の予想よりはるかに多い応募があったことを喜びつつ、寺院・檀信徒の家庭からの応募が400通程度だったので「来年はこの10倍くらいの応募を宗内から出したい」という“夢”を実現させると意気込んだ。