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2017/6/22
高野山次期内局の陣容決まる 長谷部・岡部両氏が入局

  高野山真言宗(添田隆昭宗務総長)で、7月5日に発足する第2次添田内局の陣容が決まった。総務部長兼内事長には昨年度まで(学)高野山学園評議員だった長谷部真道氏(兵庫県香美町・大乘寺)、財務部長には添田総長の次に高野山高等学校校長を務めた岡部観栄氏(大分県臼杵市・興山寺)が就任。学園(高野山大学・同高校)の経営再建を重視した布陣となった。

 法会部長には前耆宿宗会議員の佐伯公応氏(高野山・一乘院)、教学部長には同部次長の橋本真人氏(和歌山県紀美野町・醫王寺)が就任する。

 再任は3氏で、山林部長と宗務総長公室長には山口文章氏(高野山・五智院)、社会人権局長には佐々木基文氏(兵庫県宝塚市・西光院)、伽藍維那には東伸光氏(高野山・熊谷寺)。奥之院維那は未定。山口氏は新たに高野山霊宝館長、高野山学園監査室長を兼任。霊宝館と学園の教育連携の強化も見据える。教学部次長には丹羽義寛氏(大阪府和泉市・佛並寺)。7月4日に現内局の退任式、翌日に新内局の就任式が和歌山県高野町の総本山金剛峯寺で営まれる。

 添田総長は続投にあたって、所信表明文を全末寺に送付。前内局・別格本山興正寺をめぐる両裁判と学園の経営再建、過疎化問題への対応など喫緊の課題を挙げ、「高野山真言宗という大きな建物が倒れないようにするには一人の力ではどうにもなりません。なんとか宗内の皆様のお力添えを」と呼びかけている。(続きは6月22日号紙面をご覧ください)

2017/6/22
豊山派仏教婦人会 創立60周年を祝う 次世代に慈悲の心を継承

  真言宗豊山派仏教婦人会(岩脇孝子会長)は9日、東京・文京区のホテル椿山荘で創立60周年記念祝賀会を開催した。昭和32年に発足し、区切りの年を迎えた同会の記念式典に、豊山派内局をはじめとする来賓・会員約250人が参加。寺院活性化に女性の活躍を期待する声が寄せられた。
②豊山婦人会60年.JPG豊山流大師講有志が「総本山長谷寺和讃」を唱和した式典
 式典では田代弘興管長を大導師に法楽を厳修。物故者に黙とうを捧げ、会員が会歌を唱和した。

 田代管長は垂示で、「(60周年は)一つの区切りでもあると同時に出発でもある」と讃えると共に、福島県の被災寺院の慰問を報告。「お互いに助け合いながら生きていかなければいけないとひしひしと感じた」と披瀝した。日頃からの寺庭婦人の働きに敬意を示し、「地域コミュニティの拠点としてやっていくという気持ちを持っていない住職のお尻を叩いていただきたい」と激励した。

 昨年7月の就任以来「女性の活躍」を掲げる星野英紀宗務総長も、宗内の僧侶が減少傾向にあることから、「みなさんにも得度をしてほしい。できないという方もさらに力を発揮していただいて、豊山派を助けてほしい」と女性の力に期待した。


 岩脇会長は全国の支部から選出した実行委員が2年前から式典の準備を進め、盛り立ててくれたことに謝意を示し、「これからも寺庭婦人として慈悲の心を持ち、次の世代に継承しなければならない婦人会だと思っている」と感慨を深めた。式典最後は豊山流大師講有志が「総本山長谷寺和讃」を唱和し締め括られた。

 祝宴では全日本仏教婦人連盟の末廣久美理事長が祝辞。「女性に期待をして下さっている。活動・活躍にご理解あるご住職様方がいる。お寺、地域、社会で活躍していただきたい」と祝った。

 豊山派仏教婦人会は昭和32年発足。研修会、修正会、針供養などを行い、全国に47支部(一支部休会中)がある。60周年記念事業では記念式典の開催、会誌『水晶』の合本、会員名簿を作成。今秋には総本山長谷寺参拝も予定している。

2017/6/22
非核地帯求める 国連交渉に参加を要請 外務副大臣に宗教者が面会

 国連核兵器禁止条約交渉(第2回目)が始まった15日、「北東アジア非核兵器地帯設立を求める宗教者声明」のメンバーが外務省を訪れ、岸田文雄外務大臣宛に非核地帯設立と日本の交渉参加を求める要請文を薗浦健太郎外務副大臣に手渡した。同声明は昨年2月に世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の協賛で呼びかけが開始され、日本が米国の「核の傘」への依存から脱却することなどを主張している。①非核 (1).JPG副大臣と面会後記者会見した宗教者たち

 カトリックの高見三明大司教、日本キリスト教協議会の小橋孝一議長、WCRP日本委の篠原祥哲平和推進部長、日蓮宗天龍寺の小野文珖院首、ならびに事務局のNPO法人ピースデポ梅林宏道特別顧問が薗浦副大臣と面会した。副大臣は要請文を受け取り、「朝鮮半島の非核化は大歓迎で、考え方としては理解する」と一定の評価をしたものの現実には難しいという認識を示し、核兵器保有国と非保有国の溝の深まりがあり交渉も順調にはいかない現状を率直に述べた。

 5氏が記者会見。小橋氏は「我々が滅亡しないために、人類ができる第一歩は核兵器に依存しない国になるということ。理想だとか言わないで現実にそういう道を歩まなければならないし、それを国連の交渉会議ではっきりと打ち出してほしい」と訴えた。小野氏は六カ国協議再開を北朝鮮に呼びかけるよう副大臣に進言したが「今の金正恩総書記はそのようなことを考えていない。米国と一対一の交渉を望んでいる」と一蹴されたことに無念をにじませた。

 長崎原爆の胎内被爆者である高見氏は「アメリカがやった原爆投下を正当化できるとは思わない。戦争を始めた日本も責任を逃れられるとは思わない」と、あらゆる国に核の責任があるとの見解を表明した。その非人道的性には絶対反対の声をあげなければならないし、政府による廃絶行動を切望した。

 声明の賛同者は期限を設けず募集を続ける。6月12日時点で124人の宗教者が賛同し、創価学会の幹部や神社本庁の神職らも加わっている。

2017/6/15
孝道教団「平和の鐘」改鋳終えて撞き初め 二度と戦争を繰り返さない

孝道山、平和の鐘打ち初め④.JPG岡野統理、華蓮・鄰子両副統理らによる新・平和の鐘の打ち初め 神奈川県横浜市の孝道教団で11日、平和の鐘改鋳竣工法要・撞き初め式が営まれた。「二度と戦争を繰り返してはならない―」という願いを込めて昭和30年(1955)に建立された「平和の鐘」が改鋳され、約500人の信徒が見守るなかで「新平和の鐘」が打ち鳴らされた。

 朝鮮戦争勃発後の昭和26年に、始祖岡野正道大統理が「二度と戦争の過ちを繰り返してはならない」と願い提唱した「平和の鐘」の建設。青年信徒が募金を呼びかけ、多くの市民の協力で昭和30年に完成した。以来、朝夕に打ち鳴らされてきた鐘も老朽化し、建立60周年を迎えた平成27年に改鋳を決め、青年信徒が募金活動をして、この日の竣工を迎えた。

 岡野正道・貴美子両始祖に感謝を捧げる「孝順の日」である11日に岡野正純統理が導師、鄰子・華蓮両副統理を副導師に竣工法要を厳修。打ち初め式も行い、岡野統理、両副統理が第1打を打ち鳴らした。深い余韻のある鐘の音に拍手が起こり、次いで来賓、壮年会、婦人会、青年会などが「世界平和の願い」を込めた鐘を20打鳴らした。

 岡野統理は「悲惨な戦争の記憶が薄れつつある今、戦争の恐ろしさを改めて認識し、真剣に平和を願う人々が一人でも増えるよう働きかけなければいけない」とし、「人間の心には良い部分も悪い部分もある。一部の権力者の心の悪い部分が優勢になれば戦争が起こる。そうならないよう、多くの人々の心の良い部分を引き出し平和を守らなくてはならない」と呼びかけた。

「平和の鐘」を製作した㈱老子製作所(富山県高岡市)の元井秀治代表は、同社が広島や国連など国内外の「平和の鐘」を製作していると述べ、「大変有り難いことをさせていただいた。どうか鐘を慈しんでほしい。優しく撞けば十分に鳴る。余韻を聞いてほしい」と話した。募金活動の中心となった壮年会の宮本正髙幹事長は「鐘の音が朝に夕に慈しみの心と平和の思いを強めさせてくれると思う。横浜から世界に向かって平和を呼びかける象徴。人々に平和を訴えていきたい」と決意を述べた。

2017/6/15
日蓮宗宗祖降誕800年慶讃大会がマレーシアで開幕 日本やアジアから約400人参加

マレーシア①.jpg内野管長(奥・中央)の前で献灯を行う一念寺のアン理事長 日蓮宗(小林順光宗務総長)の宗祖降誕800年(2021年)慶讃の開幕となるアジア国際布教拠点記念大会・法要が5月21日、マレーシアのペナン島北部のベイビュービーチリゾートホテルで行われた。法要の大導師を内野日総管長が務め、ペナン一念寺、シンガポール題目寺、インドネシア・ジャカルタ蓮華寺などアジア各布教拠点の信徒や日本からの参加者約400人が参列した。

 日本からの檀信徒が「宗祖降誕八百年慶讃和讃」を披露。松井大英伝道部長から英語の説明を受けながら一同は唱題行を実践した。法要は僧侶約40人が出仕し、声明や木剣による修法の熱気が会場に満ちた。
内野管長は慶讃文で宗祖日蓮聖人の生誕を祝い、宗門人として最初に海外での布教を志した日持上人や、近代海外開教の祖である旭日苗上人ら先師の遺徳を讃えた。御親教では慶讃法要を「国を越え、人種を越えて、世界中に弘めるべき、宗祖の『異体同心』の教えの表れ」と位置づけ、一人ひとりが立正安国仏国土顕現に精進することを願った。

 松井部長、立正大学の安中尚史教授、身延山大学の三輪是法教授が記念講演。安中教授は大正時代、馬場禎誠上人がマレーシアの洞窟に建立した法華経寺の事績を紹介。戦前にもマレーシアに同じ信仰を持つ人々がいたことに一念寺の信徒らも驚いた様子だった。

 晩餐会では一念寺の信徒が太極拳の演武やコーラスで日本からの一行を歓迎。蓮華寺のエルフィナ妙布主任が「国、言葉、肌の色、文化、習慣も違う人々が集まり、ハピネスを感じられたことは貴重な体験となりました」と謝辞を述べた。

 翌日22日には内野管長が一念寺を表敬訪問し、伊藤悠温主任、アン・ティアン・スーン理事長らと親しく懇談。一念寺開創からの15年をねぎらった。マレーシアはイスラム教が中心の国だが、一念寺は現在、200人以上の信徒が在籍し、親子3代での参拝も珍しくないという。老人ホームや障がい者福祉施設への寄付、ボランティアも活発に行っている。

 伊藤主任は「この結束で東南アジア海外布教拠点はますます発展していくでしょう」と語った。

2017/6/15
比叡山宗教サミット30周年記念「世界宗教者平和の祈りの集い」開催まで50日を切る

①サミット2.jpg宝ヶ池プリンスホテルで開かれた最初のサミットの会議(1987年8月4日) 比叡山開創1200年を記念して昭和62年(1987)8月に開かれた比叡山宗教サミット。その30周年記念「世界宗教者平和の祈りの集い」が8月3・4両日に開催されるが、今月15日で50日を切った。主催は日本宗教連盟傘下の5団体や世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会、世界連邦日本宗教委員会からなる日本宗教代表者会議である。比叡山サミットの歩みをたどった。

 昨年10月、日本宗教代表者会議が発足。名誉議長の森川宏映天台座主は「負の連鎖を打破し、世界平和を実現するためには、お互いに価値観の多様性を認め共生する必要がある」と力説した。その前月、大正14年(1925)生まれで90歳を過ぎている森川座主は9700キロ離れたイタリアに向かっていた。アッシジで行われる「世界平和の祈りの集い」に出席するためだった。フランシスコ教皇に謁見する機会を得て、比叡山サミット30周年行事への参加を要請した。

 30周年サミットへの教皇の参加は困難になったが、森川座主のイタリア訪問は山田恵諦座主(1895―1994)の足跡と重なる。山田座主は比叡山サミット前年の1986年10月、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世の提唱によってアッシジで行われる「世界平和の祈り」(訳語によっては「世界平和祈願の日」)に参加した。世界平和への祈りのために約100人の世界の諸宗教指導者が集まったのである。これに感銘を受けた山田座主は「アッシジの精神」の継承を心に刻んだ。サミットで発信された比叡山メッセージでもその経過が記されている。

 今年も8月4日、比叡山上に国内外の宗教者が参集し、平和を祈る。

「われわれの使命はあまりに大きく、われわれの力はあまりに小さい。それゆえわれわれは、まず祈りから始めなければならない」

 比叡山メッセージの一節である。(レポート「30周年歩みと願い」は紙面でご覧ください)

2017/6/8
共謀罪反対・憲法改悪阻止へ 都内で宗教者・信者全国集会とデモ行進 恐怖と萎縮の社会を拒絶 〝沈黙と無関心、国家は歓迎〟

 「共謀罪」反対・憲法改悪阻止をめざす宗教者・信者全国集会が5月31日、東京・一ツ橋の日本教育会館で開かれ、全国から270人が参加した。共謀罪(テロ等組織犯罪準備罪)法案の問題点や治安維持法との類似性を学習すると共に、共謀罪が市民運動の萎縮などを目的とした「治安刑法」だとして成立阻止に向けて声をあげた。終了後に神保町周辺をデモ行進し宗教者の姿勢をアピール。元創価学会本部職員も共闘し、方向転換した学会本部と公明党を強い口調で批判した。1共謀罪反対デモ.JPG共謀罪反対と憲法改悪阻止を掲げて東京・神保町周辺をデモ行進する参加者たち(5月31日)

 基調講演は弁護士の海渡雄一氏(日弁連共謀罪法案対策本部副本部長)が「共謀罪と治安維持法」と題して話した。海渡氏は二つの法について、「団体を規制するための刑事法であるという点で基本的に同じような構造」と指摘。国体変革と私有財産否定という2本柱が治安維持法には規定されていた。当初は「目的が限定されているし、社会活動が抑圧されることはないと説明していた」。その後改正され、共産党以外の穏健な団体にも適用されるに至った。

 昭和10年(1935)に天皇機関説事件が起こり、同年12月に大本教事件が起こった。海渡氏は「京都府にあった大本の施設を500人の警官隊が襲撃した。1万発を超えるダイナマイトで施設は木っ端微塵となり書籍も燃やされた」「起訴された61人のうち、獄死したのは16人。もの凄い拷問が加えられた」と説明。「この事件の重大な点は7年後、治安維持法では無罪が確定していること。つまり弾圧そのものが法的根拠がなかった」と指摘した。

 公明党・学会本部を批判 元学会職員が成立阻止を絶叫

 集会で一際2共謀罪反対学会員アピール.JPG元学会職員は他宗教の人たちと共に成立阻止を訴えた注目を浴びたのが、三色旗を掲げて登場した元創価学会本部職員たちである。3人は平成24年10月に学会職員を解雇され、その後除名処分となった経歴の持ち主。創価学会・公明党の平和路線からの方向転換に対してネットを通じて批判を展開している。

 集会では野口裕介氏がマイクを握った。初代牧口常三郎会長が治安維持法で獄死した史実を紹介しながら、「いったい全体、公明党・学会本部はどうしてしまったのか」と強い口調で非難。池田大作氏が「脳梗塞」で倒れてから、「原田現会長たちと本部執行部は、創価三代の平和と人権の闘争とは真逆の方向を取り続けている」とも指摘。学会本部が牧口・戸田・池田3代会長の精神に立ち帰るよう重ねて主張しながら、「思想・信条の自由を脅かす共謀罪法案の成立を断固、断固阻止してまいりましょう!」と絶叫した。元学会員たちは他の宗教者と共にデモ行進にも参加した。(続きは6月8日号紙面をご覧ください)

2017/6/8
浄土真宗本願寺派 伝灯奉告法要円成 第25代専如門主 み教えに生かされ み教えをひろめる 自他共に心安らぐ社会の実現へ

  浄土真宗本願寺派第25代大谷光淳(釋専如)門主の就任を内外に伝える伝灯奉告法要が5月31日、京都市下京区の本山西本願寺で満座を迎えた。大谷門主は満座の法要後に「消息」を発布し、「念仏者の生き方」を改めて示した。法要の円成を受けて今月2日に開かれた記者会見で大谷門主は「ご法要にご尽力、ご協力、ご参拝いただきましたすべての方々に感謝いたします」と感謝の言葉を述べた。
①消息発布.JPG伝灯奉告法要の満座で「ご消息」を発布する大谷門主
  昨年10月1日から始まり全10期80日80座にわたった同法要には、延べ15万4015人が参拝。多くの関連・協賛行事が催され、延べ45万4996人(法要参拝者を含む)が訪れた。満座法要当日は、計約2500人が参拝し、満堂となった御影堂と阿弥陀堂の両堂に念仏が響いた。

 参拝者から好評を得ている大谷宗家の人柄に触れられる伝灯のつどいでは、大谷門主が法要を振り返り、「皆さまと共にお勤めし、お念仏申す声の中に、今日までみ教えを受け継いでこられた多くの方々のお気持ちを、お聞かせいただくような気がいたしました」と回想。法要を通じて「次の世代の方々、お寺やみ教えとご縁のない方々にこのみ教えを伝えていきたいとの決意を新たに致しております」と語った。

 法要後、大谷門主は門信徒に宛てた「消息」を発布した。「消息」で大谷門主は、東日本大震災や熊本地震の犠牲者、被災者へのお見舞いを述べ、福島での原発事故について「思うままに電力を消費する便利で豊かな生活を追求するあまり、一部の方々に過酷な現実を強いるという現代社会の矛盾が露わになった」と指摘。

 原発事故に見られる人間の自己中心性に言及した上で、「凡夫の身であることを忘れた傲慢な思いが誤っているのは当然ですが、凡夫だから何もできないという無気力な姿勢も、親鸞聖人のみ教えとは異なるもの」と語り、念仏者の生き方を改めて教示した。

 現在宗門が進めている「宗門総合振興計画」についても触れ、平成35(2023)年の宗祖ご誕生850年、その翌年の立教開宗800年に向けて「これからの生活においても、私たち一人ひとりが真実信心をいただき、お慈悲の有難さ尊さを人々に正しくわかりやすくお伝えすることが基本です」と説示。

 それぞれの場で念仏者の生き方を目指し、「み教えに生かされ、み教えをひろめ、さらに自他ともに心安らぐ社会を実現するためにこれからも共々に精進させていただきましょう」と呼びかけた。

 消息を拝受した石上智康総長は、「このお諭しを肝に銘じ、ゆめゆめ忘れることなく、宗門に集うすべての人と共に、心を一つにして力を尽くしてまいりたいと存じます」と決意を表明した。(続きは6月8日号特集紙面をご覧ください)

2017/6/8
高野山臨宗 満票で添田総長を再選 2大裁判と学園再建課題に

  高野山真言宗の次期宗務総長(総本山金剛峯寺執行長)の候補者を決定する第157次臨時宗会(安藤尊仁議長)が2日、和歌山県高野町の総本山金剛峯寺内宗務所に招集され、全宗会議員37人の満票で現職の添田隆昭氏を選出した。選挙会(酒井道淳選挙長)が5日に開かれ、無投票で添田総長の2期目続投が正式に決まった。任期は7月5日から4年間。

 総長候補者になるには有効投票数の5分の1以上の得票(8票)が必要だが、結果は満票。事実上の信任投票を最高の形で終えた添田総長は、「長期権力は必ず腐敗する。これは歴史が証明している。特に頂点に立つ人物のおごりとそれを支える人たちの忖度が、権力を腐敗させると言われている。この教訓を胸に刻み、(自分の)次の内局から善管注意義務違反で訴えられることのないように薄氷を踏む決意で臨んでまいりたい」と覚悟を表明した。

 さらに「宗派にとって喫緊の課題は、実は前内局裁判でも興正寺問題でもない」と指摘。「1200年の伝統を引き継いできた高野山が時代の荒波にのまれることなく、弘法大師の教えを世に広く伝えていくことこそが喫緊の課題だ」と述べた。高野山宗会.JPG投票する議員

 安藤議長は「高野山真言宗は今まさに、様々な問題に立ち向かっていかねばならない。2期目となる総長を全面的に応援し、緊張感を持って是々非々で宗会を運営していきたい」と表明。片山弘文副議長も「3600カ寺の代表として一致団結して総長の思いを前に進め、末寺の期待に応えられるように努力してまいりたい」と述べた。

 前日の議員研修会(非公開)では内局も出席する中、前内局2氏への損害賠償請求訴訟と名古屋・別格本山興正寺「不法占拠」訴訟について、担当の弁護士らが現状説明。質疑応答を行い、内局と宗会の情報共有を図った。

 2大裁判の解決と高野山学園の経営再建に引き続き取り組む添田総長。近日中に発表される第2次添田内局の陣容が注目される。