7月

2025/7/3
念仏と笑い声でナムアミダブツ 巣鴨・眞性寺で百万遍大念珠供養


16㍍の大念珠を回して無病息災を念じた 〝おばあちゃんの原宿〟東京・巣鴨地蔵通り商店街の夏の風物詩、百萬遍大念珠供養が6月24日、江戸六地蔵尊の真言宗豊山派眞性寺(鳥居幸譽住職)で営まれた。参拝者が車座になり、鉦の音に合わせて「ナームアーミダーブツ」と大合唱し、直径16㍍に及ぶ大念珠を繰りながら無病息災を祈願した。

 地蔵菩薩坐像前で法要を営んだ後に、大念珠が参拝者の前に運ばれた。鳥居住職が「「心配されていた雨の心配もなくなりました。皆さまのご祈願も叶うと思います」と挨拶。諸願成就を祈願し、鉦を打ち、お念仏を称え、これを合図に大念珠回しがスタート。上下に揺らしながら念珠を回し、ご利益があるという大念珠の白い大房が回ってくると、参拝者は不調のある身体の部位などに当てがって祈願。徐々にお念仏を唱和するボルテージが上がり、夏本番のような暑さのなか、汗をかきながら大念珠を回した。

 大塚から来た60代の女性は巣鴨のお地蔵さんを縁に仲良くなった女性の誘いで初めて参加。近くに座った初対面の参拝者と笑い声をあげながらお念仏三昧。「すごく楽しかった」と笑顔で汗をぬぐっていた。

 鳥居住職は「梅雨時期で、今日も雨が降っていましたが、いつも法要の時には晴れ間がでる。お地蔵様の霊験を実感します」と話した。百万遍大念珠供養は江戸後期に始まった伝統行事。コロナ禍では法要のみ行い、念珠回しは中止していたが2023年に再開された。